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- 2024/08/08
大人の思春期?ミドル世代の8割が経験するミッドライフ・クライシスとは
20〜30代は、就職・結婚・出産などで取り巻く環境が目まぐるしく変化する時期です。
その変化が少し落ち着いた40代以降に起こる、「ミッドライフ・クライシス」をご存知でしょうか?
「クライシス(危機)」と言うと大変な問題のように感じるかもしれません。しかし、「自分には関係ない」と判断するのは少し待ってください。
ミッドライフ・クライシスは、ミドル世代のなんと8割もの方が経験すると言われており、誰もが直面する可能性のある問題です。
40代以降の方はもちろん、ミドル世代と呼ぶにはまだ早い年齢の方も、ぜひ今回の記事を参考にしてみてくださいね。
「ミッドライフ・クライシス」とは何か?
ミッドライフ・クライシスとは、中年期の方が直面する心理的不安な状態のこと。
テレビ朝日の調査で、20代~70代の男女に「人生について、“理由のない焦り”や“落ち着かない感覚”がありますか」とアンケートを取りました。
この問いに対し、30代半ば〜50代の方だけ、「ある」と回答した方が「ない」と回答した方を上回ったとのこと。
その年代は人生の折り返し期に入り、自分のこれまでの人生を見つめ直すことで精神的に不安定になりやすくなるそうです。
具体的にどんな状態なのか、ここから詳しくご説明していきます。
参照:テレビ朝日
中高年のメンタル不調に注意!8割が経験「ミッドライフ・クライシス」って?要因と対策 (tv-asahi.co.jp)
中年期に訪れる「第二の思春期」
心も身体も子どもから大人へと発達する中学生〜高校生の頃に訪れる、思春期と呼ばれる時期。
そのとき同様、ミッドライフ・クライシスは「自分は何者なのか」という葛藤が生まれやすいことから「第二の思春期」とも言われます。
ただ、年齢を重ねたことで「自分にはなんでもできる」という万能感が10代の頃に比べると薄れてしまっているのも事実。
人生をどう生きるかという問いは、何歳になってもすぐに答えは出ないものです。
自分の実力や限界を感じながら自問自答を繰り返すことにより、先の見えない不安に飲み込まれてしまうとミッドライフ・クライシス状態と言えるでしょう。
身近に同じ状況の友人が大勢いた学生時代と異なり、なかなか周囲に相談できずに孤独感を感じる方も多いようです。
ミッドライフ・クライシスになった場合の心理状態
ミッドライフ・クライシスの症状として挙げられるのが、不安や焦り、いら立ちなど精神的に不安定な状態です。
趣味をかつてのように楽しめなくなったり、虚無感に襲われることもあります。
何をするにも気力がわかずどんどん気分が塞ぎ込んでしまい、うつ状態になることも少なくありません。
これといった理由もないのに、「毎日楽しくない」と思い悩むことに心当たりはありませんか?
ミッドライフ・クライシスの主な原因3つ
中年期はあなた自身だけでなく、あなたを取り巻く周りの環境が大きな変化を迎える時期とも重なります。その変化が、ミッドライフ・クライシスを引き起こしているかもしれません。
原因になりうる3つの事例を見ていきましょう。
家庭環境、家族の変化
中年期になると、家族に関する悩みはより多様化してきます。
未婚の方は、「このまま独身でいいのだろうか」とつい考えてしまうかもしれませんね。
また閉経が目前になり、出産のタイムリミットを意識する方もいるかと思います。
出産経験者の方であれば、進学などでお子さんが親元から離れるという方も増えてくるでしょう。
今までずっと手をかけてきた子どもが巣立ち、ほっとする一面もある一方で、ぽっかりと心に穴が空いたように感じてしまうことも。
その心理状態は「空の巣症候群」と名前がついている程で、全く不思議な現象ではありません。
さらには親も年老いてきて、介護の必要性を意識し出すのもこの時期です。
成長や加齢に伴う、家族や家庭環境の変化に戸惑いを感じる方もいるのではないでしょうか。
キャリアへの不安
長年同じ仕事を続けていると、「このままずっと同じ会社で働き続けるのか」とふと考えてしまいますよね。年齢が上がるにつれて会社での立場も変わっていき、上司や部下とのコミュニケーションに悩むこともあるでしょう。
定年までまだ少し余裕があるこの時期は転職のラストチャンスとも言えるため、行動を起こすタイムリミットは残り少なくなってきています。
一方で、子育てなどでキャリアに空白期間ができてしまい、その後のキャリア形成がうまくいかず悩んでいる方もいるかもしれませんね。
仕事に対する焦りや不安で葛藤する中年期の方は少なくありません。
健康への不安
若い頃に比べると体力の衰えを実感する場面も増え、疲れやすくなってきます。
「なんとなく不調」と感じるだけでなく、睡眠の質の低下、食欲の減退など目に見えて感じる衰えに戸惑ってしまうかもしれません。
また、ミッドライフ・クライシスとちょうど重なって起きるのが更年期障害。女性ホルモンが減少することにより、身体にも大小様々な変化が訪れます。
さらに、悲しいことに、身近な方が亡くなることも増えてくる時期でもありますよね。
人生は有限であると意識させられることで、ますます自身への健康面の不安を感じやすくなってきます。
ミッドライフ・クライシスを乗り切る方法
ミッドライフ・クライシスは、中年期の方の多くが直面する問題ではありますが、避けられないわけではありません。
自分の行動を少し意識して変えてみることで、ミッドライフ・クライシスを軽減できるでしょう。
克服方法を5つご紹介します。
規則正しい生活を送る
健康的な生活のためは、なによりも身体が資本。
まずは食事の内容や時間に気をつけてみましょう。
もちろん無理は禁物ですが、ほどよく身体を動かせば、心地よい疲れから睡眠もしっかり取れるようになるはずです。
「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンやエンドルフィンが分泌される、ウォーキングなどの有酸素運動もおすすめ。
眠れないからと夜更かしをしてしまうと、自律神経をより乱してしまいます。
早寝早起き、栄養たっぷりな食事、適度な運動を習慣づけましょう。
家庭や職場以外にも居場所を持つ
家庭と仕事の両立に忙しく、家と職場の往復だけが長年続いていた方も多いのではないでしょうか。
お子さんから少し手が離れたなら、ずっとやってみたかったけどあきらめていた習い事などを、新しく始めてみるのもオススメです。
新しい場所に出かけていくことで気分転換になったり、家族や仕事とは一歩離れたところで別の人間関係を築いたり、いい刺激が得られるでしょう。
何かに挑戦することで、自分に対しての新たな気づきや自信に繋がるかもしれません。
いい意味であきらめる
これまでの人生に対して自分の中できちんと納得感を持ち、これからの人生も選択していきましょう。
「あきらめる」と聞くとネガティブな印象がありますが、今まで持っていたものを手放してみるのもいいかもしれません。
今後の人生で新しい何かを手にするためにも、執着心は捨て軽やかに生きていくと、自然体で年齢を重ねられますよ。
大きな決断には慎重になる
手放しは時に必要ですが、「転職」「離婚」など人生を左右する決断には、慎重になりましょう。
不安状態や焦りから突発的な行動に走りがちなのも、ミッドライフ・クライシスの症状のひとつです。
心が揺れている時期の大きな決断は、後悔につながりかねません。
身近にいる信頼できる人に相談するなど、ゆっくり時間をかけて決めましょう。
専門家に相談する
ミッドライフ・クライシスを乗り越えられず、うつ病や不安障害になる方は少なくありません。
しかし、うつ状態であるかどうかは、自分で判断するのは難しいもの。
気分が塞いでしまう日々が続く場合は、ご自身だけで抱え込みすぎず、必要性に応じて専門の医師やカウンセリングを受診しましょう。
まとめ
中年期は、自分の人生の再定義をする時期です。
これまでの人生を受け止めたうえで、「これから自分はどう生きていきたいか」を考えていきましょう。
かつては人生60年、80年と言われていたのが、今や人生100年時代と言われています。
40代〜50代は、そのちょうど折り返し地点。
「人生まだまだこれから!」と楽しむためにも、ミッドライフ・クライシスは自分自身に向き合ういい機会だと捉えてみてはいかがでしょうか。
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(文:松倉 奈弓)